『LIGHT-TIME COLLECTION 』

展覧会「LIGHT-TIME COLLECTION」に合わせて、書籍『LIGHT-TIME COLLECTION 』を100部限定で製作しました。

Statement

2020年の暮れ、友人に結婚写真を依頼されたとき、結婚という節目に対して、普段の生活に焦点を当てたいと思った。当たり前に過ぎ去ってしまう日々の営みが、結婚という非日常の根底にある。彼らの眼にわたしの眼を重ね合わせ、そのズレを通して、日常を包むものの所在を問う。

そんな中、2016年から2017年にかけて沖縄の南西諸島である八重山で暮らした記憶が蘇る。わたしは、八重山の人々の風土と共にある暮らしに衝撃を受けた。観光業をはじめとした生業に支えられながら、同時に知性や理解を超えた世界(=眼に見えない世界)の上に全体が成り立っていること。土壌に根を張って生きる人々の言葉には重みがあり、生きる基本形を見たように感じた。

さて、これらの時間軸、空間、どれもが一見バラバラな体験と思考は、形なきものが形あるものを支えているという構造において、共通していないだろうか?
前者では、(日常) と (非日常) との関係、後者では、(眼に見える世界) と (眼に見えない世界) との関係において、 (非日常) / (眼に見える世界) を「図」、 (日常) / (眼に見えない世界) を「地」とすると、図の地との反転を通して、地を地として輝きにあふれたものとする感覚である。

この構造を “わたし” に置き換える。
わたしたちは普通、わたしというものをその身体性において理解している。しかし、実際にはそれは身体の輪郭を超えて、ある拡がりをもった空間を含むものかもしれない。身体という図と、環境や他者という地を含む、二が一であり、一がニである空間である。
つまり、友人夫婦の生きる世界と八重山の世界、わたしの世界との関係は、異界の遠い場所ではなく、それぞれが地続きで関係する可能性があるということ。
このような日常感覚の奥行きがある世界をわたしたちが生きている限り、自分の身体を(環境や他者という)偶然に委ねながら、動かしていくこと自体に意味がもてるのではないだろうか。そして、偶然性を受け入れる中にあってこそ、“わたし” は “あなた” に接近できるのかもしれない。

装丁

〇紙の種類、厚み、印刷の色味
印刷を担当してくれたSHIHO SAITOと一緒に、たくさんの種類の中から、雰囲気に合う紙とそれにインクが乗ったときの色の出方を何度も試しながら、イメージに近づけていきました。

〇写真の選定、デザイン
選定の段階では、まずは撮影した膨大な写真の中から感覚で選んでいき、その後に八重山、大阪(結婚写真)、岐阜(わたしの日常)のバランスや、それぞれの関係性を整理しながら論理的に構築していきました。デザインは本棚にある好きな写真集をひたすら読み返しながら、ミニマルさの中にストーリーを詰め込むようなイメージで作りました。

〇製本
八重山の特産である芭蕉布の糸を使い、1冊ずつ手で製本しています。製本方法自体はものすごくシンプルだけど、製本前のバラバラの状態(写真もランダムに見える)から組むことで(写真がしっかり組まれた)本になるという当たり前のことを改めて感じる製本だと思います。

〇パッケージング
ロゴデザインを担当してくれたKOHEI INOMATAに外箱を担当、レーザー加工でロゴや記名を施しました。外箱をあけると、まずトレーシングペーパーに印刷されたステイトメントが目に入り、そこから写真集本体が透けているような構成になっています。つまり、分からないからこそ、分からないものに手を伸ばすという本作が最終的に収束していくテーマを、この本の装丁自体が表しています。

お取り扱いのご案内

全国のお店やメディアを運営している方(書店、雑貨店、飲食店、花屋、ネット販売など、小売店全般)に向け、下記条件で書籍の卸しを承ります。

[ 取扱い条件 ]
・基本的に買切りでお願いしておりますが、イベント時のみ委託販売も可能です(お気軽にご相談下さい)。

[ 掛け率 ]
買切り:7掛け ※委託:8掛け(イベント時のみ可)

[ 送料 ]
・全国一律400円
・ゆうメールまたはゆうパックでの発送となります。

[ ご入金について ]
・基本的には、先払いでお願いしております。
・お振込を確認次第発送させていただきます。

[ 納期について ]
・ご注文後、5日以内には発送致します。

ご不明な点などございましたら、お気軽にご相談ください。

◉お取扱店店舗
・TOUTEN BOOKSTORE(愛知県名古屋市熱田区沢上1-6-9)